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15分文学

15分間で書いたテキストを投稿しています。

GW

毎年春は、札幌で過ごすことにしている。3年連続で訪れているので、そろそろ、そう言ってもいいのではないかと思っている。

札幌では特に何もしない。友人がやっている小さなゲストハウスの手伝いをする代わりに、スタッフルームに寝泊まりをさせてもらっている。昼食の世話にもなる。オーナーは海軍の出身で、彼が作るまかないは量が多い。春の終わりに2kgほど体重が増えるのも、ここ3年の慣わしだ。

金曜日はカレーの日ということになっている。一年の大半を海の上で過ごす海軍たちは曜日感覚を失いがちで、それを防ぐため、金曜日にカレーを食べることで週の流れを確認するらしい。それはわたしにも言えることだ。夜遅くまですすきので酒を飲み、朝は洗濯、ベッドメイク、掃除、昼食を食べたら名前も知らないゲストと会話をし、仕事もノートPCで完結する程度のことを週に数時間だけ、そしてまた夜がくる。世間一般から離れることで、人は曜日感覚を失うのだった。

何もしないが、何かを考えたりはする。来年の今頃はどこで何をしているだろうか、いつまでこのような生活ができるのだろう、これからどうやって楽しみを見つけていこう。油断するとネガティブになるため、できる限り前向きに。そうして、ゴールデンウィークの終わりとともに、わたしの春休みも終わる。世間へと帰る。またわたしの一年が始まる。

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テーマ「GW」

2017.5.7